<闘病1>  平成10年10月23日〜11月12日

悠夏の主治医が病棟担当のK先生に代わった。K先生は20代後半(?)と思われる女医で第一印象はすこぶる良かった。女の先生でしかも年が自分とあまり変わらないなら、きっと母親の気持ちもわかるだろう。子供も好きに違いない。そう決め付けてホッとしたのを覚えている。

入院を決めるとK先生から今後の治療や検査についての説明があった。その説明には熱心さが感じられ素人の私達にも十分理解できる説明だった。
私達があのまま何も知らない素人だったら、主治医との関係もいたって良いまま退院できたのかも知れない。「ちょっと知識を持った、だが所詮素人」にならなければ・・。きっとうるさい親だと思われていたに違いない。

こうして悠夏の闘病生活は始まった。
次ぎの治療はガンマーグロブリンというお薬を3日連続で静脈から入れるという。
副作用の心配はほとんどないと聞いた。けれども効き目も全然無かった。。。(苦笑)

あらゆる検査が予定されていた。
髄液検査、脳血流検査、頭部画像検査(MRI、CT)、24時間心電図、脳波検査1回/週、尿検査、血液検査。ほとんどが原因を探すための(異常を見つけるための)検査でありMRIはキャンセル待ちになった。

グロブリンがだめだったのでつぎの治療リポステロイド療法に入った。このころ私達はかなりの情報を得ていて、なんとなく次ぎの治療でも発作はおさまらないかも知れないと思うようになっていた。
ほとんどの情報で点頭てんかんの第一選択は ACTHとあったし、他の治療法で発作をコントロールできるパーセンテージはとても低いものだった。
けれどACTHの副作用はとても恐ろしくなんとかこの薬で発作が止まってくれることを祈った。

週に1回の静脈注射を3回(3週間)試したが発作がおさまらないのでこの治療も断念した。
3週間がまるで無駄だったように思えた。

この3週間のあいだにほとんどの検査の結果が報告されている。(その結果については別のページで詳しくお話します。)これまでの治療で全然効果が無かったわけではないらしいが、(主治医いわく・・)少なくとも発作の回数は減らなかったし(5〜6回/日)かえって悪くなっているように思え、あせった。

こうしていよいよACTH療法がはじまるのだが・・・・。