病院などとは無縁で暮らしていた私達は、病気になっても入院して治療すればなんとかなるそう思っていた。そして医療に携わる人々への信頼も厚く医者や看護婦を美化していた。
特に小児科の看護婦さんはみんなおかあさんの様に優しくて悠夏が母親がだれかわからなくなったらどうしようなどと本気で心配した。そのくらい完全看護ということを育児も一緒にやってくれることと勘違いしていた。
勘違いしていた私が悪いのだろうがその後たくさんのギャップを感じることになる。
ホントに飛んだ勘違いというか勝手な思い込みだが私は看護婦さんは子供が泣けば抱いてくれるものだと思っていた。忙しい看護婦の代わりに子供を面倒見てくれる人がいるとか。。。(笑)
それがとんだ間違いだったことに気づくのは入院2日目の面会の時、ベットにビニールテープのついたおしゃぶりを発見した時だった。
ものすごいショックだった。こんなことするなんて・・・・。
これがおかあさんのような優しい看護婦さんがすることなのか。
病院ってこういうところ?初めて不信というものが芽生えるのを感じた。
悠夏のまぶたは腫れていた。ずいぶん泣いたのだろう。
試しにそのおしゃぶりを悠夏の口に入れてみると悠夏はふてくされたようにプッとおしゃぶりをはきだした。
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