「準1級の検定試験の傾向と出題内容」


出題の内容と傾向についてはいつ変わるかわかりません。出題内容については19年度に「常用漢字への書き換え」という出題がなくなり「共通の常用漢字の書き取り」に変わっています。このように出題内容が変わると古い問題集では対処しきれなくなるので常に傾向と内容についてはチェックが必要です。またそれに対応した問題集で学習することも必要になってきます。




「最近の傾向」成美堂試験問題集より抜粋

●受験者数と合格率
平成19年度には志願者数が270万人にものぼった漢字検定試験ですが、準1級の受験者数は年間2万人、全体の1%にも満たない人数です。合格率は10%未満ですのでたいへん難易度の高い試験です。

●最新のテスト傾向
最近は、最後の文章問題が短い3つの文から出題されるようになっています。より幅広い文学的要素が要求されるようになったといえるでしょう。準1級は、近年内容が益々難しくなってきています。日常会話では使わないような熟語や読み、初めて目にする四字熟語が数多く出題されます。何度も繰り返し問題を解きどのような問題が出題されるのか把握し苦手な問題をしっかりチェックして対策を練りましょう。

●対象漢字は約3000字
約3000字の中から出題されるということです。この3000字とは何かというと常用漢字(1945字)と準1級配当漢字(1013字)をあわせたものです。

●準1級配当漢字が重要
配当漢字が検定問題の核となります。ですので準1級では準1級配当漢字が非常に重要になります。

●読み
読み問題では準1級配当漢字が問題の中心となります。特に短文中の漢字の読みでは普段あまり使わない言葉の読みが多く出題されます。「常用漢字の表外読み」も普段あまり使わないものが出題されます。「熟語の読みと一字訓読み」は全問が準1級配当漢字の問題です。

●書き
書きでは「短文中の書き取り」「四字熟語」「同音・同訓異字」「誤字訂正」「対義語・類義語」などがいずれも準1級配当漢字を含む熟語、単純語の書き取りになります。共通する常用漢字の書き取りも出題されます・

●故事・諺
故事・諺でも準1級配当漢字が出題の中心になります。故事・諺の広い知識と準1級配当漢字の筆記力が問われます。

◆出題内容◆

●短文中の漢字の読み 1問1点
●常用漢字の表外読み 1問1点
●短文中の書き取り   1問2点
●四字熟語(二字書き取りと読み)1問2点
●熟字訓・当て字の読み 1問1点
●音訓相補の読み    1問1点
●対義語・類義語の書き取り 1問2点
●故事・諺の書き取り   1問2点
●共通の常用漢字書き取り 1問2点
●誤字訂正         1問2点
●文章題(読み1点書き2点)



以上の出題内容の中で「共通の常用漢字の書き取り」は対策が難しいです。問題集で解いた問題と同じ問題は1問もありませんでした。これは慣れと語彙力にかかってきます。問題はこんな感じ。

◇神の○籠を受ける
◇忘○の徒を指弾する (答えはこのページの最下部にあります)

わかりますか?幸い選択なのでうしろの四角い枠にひらがなで答えがあるのですが、問題5問に対し選択肢は8つ、いじわるですよね。またわかる問題から埋めたとして、残った選択肢を入れてみてもどちらも成り立つような気がするんです。だから同じ問題は出ないにしても慣れておくことは必要だと思います。

文章問題についても対策が難しいですね。ただ昔の文学作品が多いので、やっていくうちに似たような問題に出くわします。多かったのは「愈(いよいよ)」「仰(そもそも」「偶々(たまたま)」数多くこなすしかありません。また試験でもあったのですが、叢(くさむら)は(むら)とも(そう)とも読むんですが、問題は「叢立てる」私は「くさむらたてる」と解答しましたが間違えでした。「むらたてる」が正解です。どちらも正解のはずなのにこの選択はこの作品を読んでいなくては解らないレベルです。

*共通常用漢字の答え  恩


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